私達の生活は時代とともに変化しています。生活環境が変化するとともに多様化するニーズに応えるため、どのような研究と新製品の開発を行ってきたかをご紹介します。

1996年のO-157事件を受け、厨房現場の衛生管理の強化の基本として環境の見直しが進み、「厨房は暑い」というそれまでの常識を「涼しい」に変えていこうという機運が高まってきました。

裸火を使用しない電気式の回転釜は、従来から「涼しい厨房」実現の担い手であると目されていましたが、それまでの蒸気式やガス式の回転釜に比べると小規模な製品しか開発されておりませんでした。2000年(平成12年)に計画されたオール電化厨房において「厨房規模に見合う調理能力を持つ電気式の回転釜を開発して欲しい。」と私達に依頼が入ったのは、むしろ自然ななりゆきだったのでしょう。前例の無い電気式の大型回転釜はIH(インダクションヒーティング)を採用、開発期間も1年以下という全力疾走でしたが、無事に納める事が出来ました。このIH式回転釜は、日本の業務用厨房業界初の大型電気式回転釜として現在は日本各地で活躍しています。しかも2011年現在、退役したものは一台もありません。
史上初の業務用IH釜「IHケトル ISR」

業務用厨房が暑く過酷な環境となる一番の原因は、ガス回転釜から出る排気熱と輻射熱では無いか?「涼しい厨房」が叫ばれる以前から、私達は多くのガス回転釜を送り出し、多くのお客様との対話を経ており、「人に優しいガス回転釜」の開発は企業としての大きな命題でした。よって1999年に開発した「究極のガス回転釜 HIT(ヒット)」は、50年以上に渡りガス回転釜を育ててくださったお客様に対する一つの答えです。ガス回転釜として初の温度記録コンピュータ搭載に加え、集中排気、二重の断熱釜たもので、これが大手ガス会社様の目に留まり、現在の「涼しいガス厨房」の中核を成す「低輻射ガス回転釜」に成長致しました。(低輻射ガス機器として2007年日本ガス協会の「技術大賞」を受賞しております。)
業界の移り変わりにいつも、弊社の製品があることに
誇りを持ち、あきらめない開発精神があります。
スーパーガスケトルCH-140型 「OH」の開発ノウハウに活かされた
「究極の釜 HIT(ヒット)」
サーモヴェアの機器表面温度比較 快適厨房を可能にした
「スーパーガスケトル OH」

1997年1月17日、兵庫県南部を襲った阪神・淡路大震災は、被災地各所に点在する避難所での大量炊き出しを必要とする近年に例を見なかった大災害でありました。よって、現地に近い大阪営業所からの状況報告直後、私達は、災害用のガス釜である「野外移動煮炊き釜」60台の寄付を決定しました。同時に工場スタッフ以外も動員して一週間で20台を、次の週で更に20台、三週目で最後の20台を生産、週毎にトラックを走らせて被災地にお届けしました。混乱を極めた被災地での釜のお届けは、警察/自衛隊の先導で、時には阪神高速を逆走する場面もありました。私たちの釜で、不自由な避難所でのせめてもの「温かい食事」の供給をお手伝いさせて頂きました。
野外移動煮炊き釜「GHRF」。工具を使わず組み立てられ、薪を使っての煮炊きも可能。 阪神淡路大震災被災地での打ち合わせ/準備の様子